情報発信ビジネスはネット上の様々なメディアを使うビジネスなので、顧客の購買プロセスを数値化することができます。
で、目標値と実測値との剥離の原因を特定することで仕組みのブラッシュアップを図ることができるんですが、そのためにはまず顧客の購買プロセスを分解した上で各プロセス毎の数値を計測する必要があるんですね。

ただ、「メルマガ(ステップメール)を読んでくれている人の割合」の計測は、アクセス解析ツールなどでは推し量れない部分があって、一工夫が必要になります。
そこで今回は、売上に大きく影響を及ぼす「精読率」について解説していこうと思います。
ステップメールの精読率を計測する必要性
まず、顧客の購買プロセスを分解してみると情報発信ビジネスでは基本的に、
- ランディングページにアクセスするプロセス
- メールアドレスを登録するプロセス
- メルマガ(ステップメール)を購読するプロセス
- 商品の販売ページ(or登録フォーム)にアクセスするプロセス
- 商品を購入するプロセス
といったプロセスに分けることができます。
❶❷❹❺の4つについては、アクセス解析ツールを元に確実に計測することが可能なんですが、❸の「メルマガ(ステップメール)を購読するプロセス」だけは他の4つと計測の要領が少し異なるんですね。
ただ、❸のプロセスの重要度が低いというわけではなく、このプロセスも他と同様に売上に大きな影響を及ぼす要素を含んでいることは変わりないわけです。
じゃあ、その要素というのは何かと言うと「ステップメールの精読率」なんですね。
で、精読率というのは、あなたのステップメールに登録してくれた人のうち、メールを細かい所までよく注意して真剣に読んでくれている読者さんの割合のことです。
いくらランディングページの登録率や販売ページへの誘導率が高くても、ステップメールの精読率が低ければ最終的な売上は大きく減ることになります。
逆に言えば、この精読率を計測して数値を高める工夫をステップメールの中に組み込むことができれば、収益アップの可能性を高めることができるんですね。
そもそも、ステップメールの役割というのは、読者さんとの価値観の共有や商品の販売ページにできるだけ自然な形で誘導することです。
ところが、ステップメールに登録してもらったとしても、その内容をきちんと読んでもらえてないのなら、当たり前ですが本当に伝えたいことが伝わらなかったり、見逃しが発生したりしてしまうんですね。
そういった事態をできるだけ避けた方が良いのは言うまでもないわけで、メールの発信者側としては、読者さんがどれくらいメールの内容を読んでくれているのかを把握することはとても大切です。
もし、ステップメールの精読率が高いにもかかわらず、販売ページへの誘導率が極端に低い数値になっていたとしたら、それはきちんと価値観の共有が読者さんとの間でできていないか、商品のセールスの仕方に落ち度がある可能性があるわけです。
あるいは、ステップメールの精読率が極端に低い数値を示していたのだとしたら、読者さんがあなたのステップメールを読むに値しないと判断しているか、もしくは単純にステップメールが届いていない可能性が高いことになります。
精読率の計測方法
精読率はアクセス解析ツールでは計測できないため、厳密な数値化が難しい部分です。
ただ、大枠の計測であれば可能なので、その計測方法について解説していこうと思います。
で、どうやって精読率を計測するのかというと、読者さんの「アクティブ率」を計測していきます。
アクティブな読者さんというのは、具体的にはあなたからのメールに対して何かしらの行動や反応を起こしてくれた読者さんのことで、読者さん側からの行動や反応があるということは、それだけメールをきちんと読んでくれている証拠として判断できるわけです。
なので、メールをちゃんと読んでくれている人の数を計測するのは不可能でも、こちらのメールに対して反応をしてくれた人の割合を計測することなら可能なんですね。
このアクティブ率を数値化しておくことで、ステップメールの文章を書き換えたときや新しい商品にどれくらい興味を持たれているかなどを把握することができるようになります。
というわけでここからは、読者さんのアクティブ率を計測する2つの方法について解説していこうと思います。
❶ URLクリック率による計測
メール内にURLを配した場合、それをクリックできるのは読者さんだけです。
ということは、URLをクリックしてくれた人は、少なくともメールが無事に届いて読んでくれたことが分かるわけです。
メールを配信するときにはメルマガ配信スタンドを使うことになるんですが、ほとんどの配信スタンドにはメール内に配したURLのクリック数を計測できる機能が設けられています。
なので、そういった機能を活用することで、メールを配信した読者さんのうち一体何人の方がURLをクリックしてくれたのかを計測できるようになるんですね。
ステップメールの場合であれば、最初のメールが一番アクティブ率が高く、配信が進むにつれてアクティブ率というのは徐々に減っていくのが普通です。
アクティブ率は記事の内容や誘導方法によっても変化するものではあるものの、価値観の共有の過程を経て、商品の販売ページなどのこちらがクリックしてもらいたいURLを貼る場合には、少なくとも20~30%くらいのURLクリック率を確保できるのが理想的ですね。
初めの方のメールにも何かしらのURLを貼っておけば、そのクリック率との比較もできるようになります。
そして、後半のメールの中に配したURLのクリック率が明らかに下がっているようなら、上手く読者さんの興味を引けていないか、メールの内容自体に問題がある可能性があります。
そういった場合には、メールの内容やURLへの誘導の仕方を見直すことも検討しましょう。
❷ メールへの感想やアンケートへの返答率で計測
読者さんの中には時々、メールに対する感想を届けてくれる方がいます。
わざわざ感想を届けてくれる方というのは、間違いなくアクティブな読者さんなわけです。
こちらが何もリクエストせずとも送ってくれる方も中にはおられますが、メールの中で感想を送ってもらうように促したり、感想をくれた人に何かプレゼントを用意するなどすると、感想を届けてくださる読者さんは確実に増えます。
そのため、自ずとアクティブ率もアップするわけです。
他にも、メールの中でアンケートを実施してみるのもおススメですね。
専用の登録フォームなどを用意することで、アンケート内容や回答数を把握することができ、こちらもプレゼントなど何かお得な特典を用意しておけば、アクティブ率のアップへとつながります。
あと、感想を届けていただいたりアンケートに回答してもらうのはアクティブ率のアップだけではなく、また別の大きな効果があるんですね。
それは何かって言うと、感想の提出やアンケートへの回答によって、あなたのメールに何かしらの形で参加したという心理が働くことです。
というのも、人間には自らの行動や発言に対して、一貫したものとしたいという心理があるからです。
これを「一貫性の法則」と言ったりするわけですが、要するに一度参加した以上はとりあえず最後まで見届けたいという気持ちを抱いてもらえるようになるってことです。
なので、僕自身もステップメールの中で、メールへの返信や感想を届けてもらうことを積極的に促してますし、場合によってはプレゼントも用意しています。
そういった工夫を凝らすことで、あまり興味を持って読んでくれてなかった読者さんにもアプローチできるようになります。
そして、プレゼントをゲットしようと感想の提出やアンケートの回答に一度でも取り組んでいただけたのなら、一貫性の法則が働き、メールを最後まで読んでもらえるようになったり、熱心な読者さんへと変わる可能性を高めることができるんですね。
まとめ
というわけで今回は、売上に大きく影響を及ぼす「精読率」について解説させていただきました。
メールの内容をしっかりと読んでもらえているメールと、そうでないメールとでは言うまでもなく売上は大きく変わってくることになります。
メールを読んでもらえているかどうかは、配信者側が何かアクションを取らなければ絶対に把握することができませんので、URLのクリック率や感想・アンケートへの回答を促すなどの工夫をして、あなたのメールの精読率を高める努力をされてくださいね。
自由と自分らしいライフスタイルの描き方
